タバコをやめるにはニコチン依存症を治さなくてはいけません

「今度こそ絶対にやめよう」。そう心に誓っても、結局また吸ってしまい、自己嫌悪に陥ってしまったことのある人は少なくありません。どうしてやめるのがこんなに難しいのでしょうか。実は、あなたの意志が弱いからではなく、たばこに含まれている「ニコチン」が原因になっています。

ニコチンには、麻薬にも劣らない中毒作用があります。たばこを吸わないとつらくなるのは、「ニコチン依存症」による禁断症状なのです。ですので、タバコをすっかりやめるには、依存症を治すことが重要です。

禁煙を成功させるにはやめる目的や喫煙パターンを明確にする

中途半端な気持ちで漠然と始めても、なかなか続けることはできません。自分のことをよく知り、明確なビジョンをもちましょう。

「なぜ止めたいのか」はっきりとした目的を持つ。

・家族に迷惑や心配をかけない
・息切れせずに階段を上れるようになりたい
・健康診断でランクAの数値を出したい
・タバコ代を浮かせてお金をためたい
・健康的な人生を送りたい

自分をよく振り返ってみましょう。明確な目標を持つと、禁煙への意欲が高まり、強い意志を持つことができます。また、タバコを吸いたくなったときの歯止めになります。

より具体的なものを、手帳などに書き留めておくと、より効果的です。例えば、家族を安心させたいならば「妻や子供たちを笑顔にする」、貯金をしたいなら、「毎月 \2000タバコ分をストックする」、健康になりたいならば、具体的な目標数値など。ひとつのゴールにむかって明確なビジョンを持つと自分を奮い立たせることができます。

自分の喫煙パターンを知っておく

時間帯、どんな状況でするのか、これまで意識していなかった『タバコを手に取るタイミング』を知ることで、自分の喫煙パターンが理解できます。それによって、日常サイクルを変えてみたり、吸いたくなる状況に対処することができます。1日の喫煙行動を、書き上げてみましょう。

・時間帯
・吸ったときの状況・気分
・それに対する対処法

この3つの項目を作り、朝起きてから夜寝るまでの行動パターンを整理してみる。例をあげるとこんな感じです。

時間帯 → AM 7:00
状況&気分 → 起床 起きてすぐ一服。この1本で眠気がとれる。
対処法 → 眠気が覚める他の方法を。深呼吸、伸び、水を一杯飲む。

24時間のパターンを分かりやすく表にしてみて下さい。それを見ることによって、禁煙を意識しやすくなります。

「本数を減らす」は逆効果になり兼ねない

「健康のためにタバコの本数を減らしています」、「少しずつ吸う量を減らして、最終的にはやめようと思っている」という人は注意が必要です。吸う数を減らしていると自分で思っていても、深く吸っていたり根元まで吸っていたりと、知らず知らずのうちに調整しています。

そうすると、体内に入る有害な成分の量は変わりません。また、喫煙の間隔が長くなれば、イライラなどのニコチンが切れによっておこる症状が激しくなる可能性があります。さらに、吸いたい気持ちを引っ張ることで、吸った時の快感がより強まってしまい、タバコから離れられなくなることも。

ブプロンSRはニコチンを含まない禁煙補助薬

口が寂しくなった時、ガムを噛んだり甘いものを食べたりして気をまぎらわす方法もありますが、そのために糖分をとり過ぎて太ってしまったのでは、体にもよくありません。

近年、禁煙のためのさまざまな薬が販売されています。ニコチンガムやニコチンパッチは、禁煙中にタバコの代わりにニコチンを補給することで禁断症状を和らげる効果があります。薬局などで購入できるこういったタイプの薬は、結局ニコチンを取り入れることになりますので、体にいいとはいえないでしょう。

最近注目されているのが、ニコチンを含まない飲み薬のブプロンSRです。

主成分にバプロピオンを配合した禁煙治療薬です。服用することでニコチンの代わりにドーパミンを分泌させ、イライラや集中力低下などの症状を抑えてくれます。また、タバコをおいしいと感じにくくする効果もあります。

もともとは抗うつ剤として使用されていたブプロンSRですが、服用した患者さんの中から次々と禁煙者が続出。思いがけない副作用による効果が発見されました。現在では禁煙補助薬として開発、発売されています。